現在私は、こがねむしクラブという会を運営して約220名の会員さん(ほとんどが税理士)に、資金繰り表や損益予実などのツールをサブスクリプションで提供しています。https://koganemushi.jp/lp/
もともとプログラミングができなかった私が、今ではVBAで作ったプログラムを量産しています。
そのスタート地点を忘れていたのですが、Facebookの「あの日の思い出をふりかえってみよう」に以下のような投稿が上がってきました。
これ以前は、マインドマップのトニー・ブザン先生、起業の神様マイケルEガーバー先生などの海外のライセンスでインストラクター業をやっていましたが、支払うロイヤリティの率も高く、急にライセンスが打ち切られるというようなことがあり、自前のコンテンツを持たなくてはと考え、「あきんど」という会計ボードゲームを作り商標登録もしていました。兎に角税理士以外のことがやりたかったみたいです。
その後、ボードゲームよりもソフトウエアのほうがビジネス的に広げやすいと考え、資金繰り表ソフトを開発したいと思うようになりました。当時、財務維新というシステムのユーザーで、経費を日付順に並べ替えて一覧にする機能がありました。これを応用すれば日次の資金繰り実績表ができるのではないかと思いつき、システム会社に相談してみましたが、なかなかこちらの意図が通じずコスト的にも数百万円単位かかりそうな雰囲気でした。
それでは、まずExcelでプロトタイプを自分で作ってから改めて相談してみようと考え、パソコン教室でVBAを習うことにしました。2015年のゴールデンウイークのことです。
大阪の阿倍野にある、個人経営のパソコン教室に通うことにしました。先生は60代の元システムエンジニアさんでした。
もともとExcelが専門ではなかったそうなのですが、Excel2010から扱えるデータ量が一気に増え、データベースとして使えると考えVBAを教えるようになったそうです。
「FOR(繰り返し)とIF(条件分岐)だけでどんなプログラムでも書ける。」というシンプルながら真髄に迫る教えでした。もしもExcelが専門だったらこんな教え方はしないと思います。本当にそれだけで「こがねむし」というソフトを作りました。
これが私にとって非常にラッキーでした。大手のスクールに行ってたら今の私は無いと思います。私にとって、神話の法則(ヒーローズ・ジャーニー)に出てくるメンターは、この先生だと思っています。
5万円の10回コースを受講しました。基礎から教えるのではなく、自分の作りたいものを伝えるとサンプルプログラムを書いてくださり、それを見様見真似でつくっているうちに形になりました。5回目で自分が作りたかった弥生会計連動の日次資金繰り表ソフトが完成し卒業しました。教え方が良かったのですが、「こんなすごいもんができたんか!」と先生も驚いておられました。
早くビジネス化したかったので2015年の12月に、満月の夜に犬の散歩をしながらひらめいた「こがねむし」という名前を付けて25000円でダウンロード販売を開始しました。珍しかったのでそこそこ売れました。しかし如何せん素人がFORとIFだけで開発したソフトなので動作速度が遅く仕訳数が5000行あると資金繰り表に変換するのに20分くらいかかる有様でした。
そこでプログラムを見直してもらうため、LancersでVBAのプログラマーさんを募集しました。ここでもまた運命的な出会いがありました。
多くの応募者は、「Application.screenupdate=false というのを書けば速くなりますよ」といった風に、こちらを素人となめてかかっているひとも多く、こがねむしを送ると、「想像していた以上に複雑なプログラムなのでしばらく考えさせてください。」というような返事が帰ってきました。
その中で「プログラムを修正してみました。頑張ったのですが20分が30秒くらいにか短縮できませんでした。」と見積もりの段階でプログラムを修正してきた強者がいました。
「20分から30秒短縮されたのではなく、20分が30秒になったのですか?」
「すみませんこれが限界でした。これでよろしければ対応します。」
「充分です!もちろんお任せします。」
ということで、Iさんとはその後もずっとお付き合いさせてもらっています。
Iさんも、「こがねむし」にはまってしまい、自主的にExcelを卒業してC#という言語でexeファイルから実行できるアプリケーションに進化させ超高速になって生まれ変わりました。
そして今回5年ぶりに単品での販売を開始することになりました。
現在19種類の会計ソフトデータと連動しています。5年間の経験で、通常、資金繰り実績表を自作するときの様々な課題をほぼ解決しています。
一般的には、複合伝票が多いとまともな資金繰り表が作れないのですが、その問題も解決しています。
現在、WEBアプリの開発も進行中です。資金繰り予定表も画期的なソフトを作ることができました。このソフトを利用して資金繰り表コーチというビジネスの立ち上げ中です。
こんなことで、世の中と自分の不便の解消と税理士以外のビジネスを始めたいという欲求が結びつきメンターや仲間との出会いがあって現在に至っています。まだまだこの先にあるものを目指していきたいと思います。